お金に縛られず、自由な人生を手に入れたい―そんな夢を叶えるために生まれたのが『Financial Independence Retire Early(FIRE)』です。この記事では、FIREの基本から、具体的な実践方法までを探ります。自由な人生への第一歩を踏み出しましょう。
1. FIREとは?
“FIRE”とは、経済的に自立を達成し、早期にリタイア(Retire Early)することを目指すライフスタイルです。これは、個人が積み立てた資産や投資によって生計を立て、従来の定年年齢よりも早く仕事を辞め、自由な生活を追求する非常に魅力的な考え方です。
“FIRE”は主に以下の2つの要素から成り立っています:
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経済的自立(Financial Independence): これは、仕事による定期的な収入が必要なく、自分の生活費や支出を賄うための資産を所有している状態を指します。経済的自立を達成するためには資産を、貯める(節約など)→稼ぐ(副収入など)→増やす(投資や不動産など)などの過程を踏む必要があるため、それなりの努力が求められます。
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早期退職(Retire Early): 経済的自立が達成されたら、個人は通常の定年年齢よりも早く仕事を辞め、自分の好きなことに時間を費やすことができます。これは、働くことに囚われず、自分の人生をより豊かにするために使える時間を増やすことを意味します。
2. F.I.R.Eの3つのステージ
●Financial Independence(経済的独立)の達成
FIREの最初のステージは、経済的に独立することです。これは通常、資産の収益だけで生活ができる状態を指します。
資産を守り、稼ぎ、増やすことで資産を作り上げる。行動はもちろん多様な知識も必要となり、最も苦戦を強いられるフェーズです。リタイア後の楽しい人生を常にイメージして、粘り強く動いて行きましょう。
●Retire Early(早期リタイア)への準備
経済的独立を達成したら、次は早期リタイアへの準備です。リタイア後も生計を立てるための計画が必要で、これはライフスタイルの変革や支出の見直しも含みます。
株式投資による配当でリタイア後の人生を生計するなら暴落時のセイフティネットはどうするかなど、危機管について考えておくことも非常に重要となります。
●Enjoy life(人生を楽しむ)
FIREで最も大切なフェーズです。最終的には、得た自由を活かし、人生を十分に楽しむステージです。趣味や旅行、コミュニティへの貢献など、自分らしい充実した生活を構築し人生を最大限楽しみましょう。
3. FIREのデメリット
経済的自立・早期退職(FIRE)を追求する際には、いくつかの注意点があります。以下は、FIREを考える際特に留意すべき点です:
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ライフスタイルの変更の検討: 早期退職は生活様式の大幅な変更を伴います。仕事を辞める前に、自分の将来のライフスタイルや支出について検討し、実際にどれだけの資金が必要かを計画することが重要です。
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投資のリスク: 投資はリタイアメントプランの鍵ですが、リスクも伴います。市場の変動や投資先のリスクを理解し、堅実な分散投資を行うことが大切です。
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健康保険と医療の考慮: 早期退職する場合、労働者が加入する健康保険などの福祉制度から離れることがあります。適切な医療保険を検討し、医療費に備えることが重要です。
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◎社会的自己有用感の減少: FIREをするに当たって盲点となるデメリットです。今は仕事を辞めることで幸福になれると思っていても、実際に仕事から離れると孤独感や退屈感を抱え社会的存在意義を見失ってしまう可能性があります。リタイア前に新しい趣味やコミュニティへ参加することで活力溢れた人生を創造していくことが重要となります。
4. FIREを達成するための方法
⑴貯める→⑵稼ぐ→⑶増やす→⑷守る
⑴貯める
目標の設定と計画:
- 金額の設定: どれだけの資産が必要かを明確にしましょう。これには、年間の生活費や予期せぬ出費も含まれます。
- 引退年齢の設定: いつ引退したいかを決定し、それに合わせて資産を積み立てていく計画をたてます。
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- 予算の作成: 現在の生活費を詳細に把握し、予算を作成します。
- 予算の作成: 現在の生活費を詳細に把握し、予算を作成します。
- 無駄な支出の削減: 不必要な支出を見つけ、削減することで資産を効果的に築くことができます。
⑵稼ぐ
収入の最大化:
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スキルの向上: 仕事でのスキル向上や新しいスキルの習得を通じて、将来の収入を増やすための努力をしましょう。
- 副業や追加収入の探求: 追加の収入源を見つけ、投資収入や副業を通じて資産を増やすことを検討します。
⑶増やす(リタイア後の収入源)
効果的な投資:
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- リスク許容度の確認: リタイアメントプランに合わせて、リスク許容度を確認し、それに基づいた投資戦略を構築します。
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- 分散投資: 資産を異なるクラスに分散することで、リスクを軽減できます。
例)年間250万円の生活費を得たい場合。s&p500連動投資信託ファンドへの投資により6500万円程度積み立てることができれば、年間4%(約260万円)を取り崩しても高い確率で元本が減らないと言われている。
投資信託については↓
⑷守る
税務計画:
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節税対策: 税務計画を行い、節税の機会を見逃さないようにします。
退職後の税務対策: 引退後の税金に備え、適切な戦略を検討します。
医療と保険:
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健康保険の確保: 早期退職後も十分な健康保険を確保し、医療費のリスクに備えます。
長期介護保険: 長寿に備えて、長期介護保険を検討します。
非金融的な要素の検討:
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ライフスタイルの設計: 退職後のライフスタイルを検討し、自分の価値観に合わせた生活を計画します。
社会的なコミュニティ: 仕事を辞めても充実した社会的なコミュニティを築くことが大切です。
定期的なリバランスと評価:
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ポートフォリオのリバランス: 定期的に投資ポートフォリオを見直し、目標に合わせて調整します。
計画の評価: 変化する状況に対応するために、計画を定期的に評価し、必要に応じて修正します。
5. 本で学ぶ
FIREについて綴った名著は多くあります。下記では著者おすすめの参考本をいくつかご紹介いたします。↓
〜 お金か 人生か 〜 ヴィッキー・ロビン
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”FIRE”という考え方が生まれたとされる一冊。FIREについてというより、人生とお金の向き合い方について多様な観点から書かれている。人生についてより深く見つめ直したい人におすすめ。
〜 FIRE 最強の早期リタイア術 〜 クリスティー・シェン
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著者はFIREムーブメントの第一人者で、FIREにまつわる情報を集めたサイト「MILLENNIAL REVOLUTION」を運営している。FIREに向けた具体的方法論を述べているというより、貧困からFIREまで達成した著者の人生物語。読者の生活に落とし込みながら読み進められるため、実践に向けイメージを具体化できる一冊。
〜 本気でFIREを目指す人のための資産形成入門 〜
穂高 唯希
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著者は、日本版FIREの先駆者であり人気ブロガー。経験則に基づいた投資戦略などを、初心者にもわかりやすいように書き上げられた一冊で、これから投資を始める人におすすめ。また、日本で実際にFIREを達成しているため具体的なイメージを持ちながら読み進められる。
〜 お金の大学 〜 両@リベ大学長
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著書は人気YouTuberであり、実業家の両学長。FIREについてというより、お金全般いついての知識や向き合い方についてわかりやすく順序立てて述べられている。本記事著者の現在の基盤となる知識を与えてくれた最もおすすめの本。
6.まとめ
FIREは夢を追い求める人にとって、非常に魅力的なライフスタイルの一つです。
計画的に進めることで、あなたも夢の自由な人生を手に入れることができます。自分の価値観を大切にし、将来を見据えながら一歩ずつ進んでいきましょう。